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古富士噴火

 愛鷹火山と小御岳火山が活動を停止し、両火山が生成した大地の間に古富士火山が活動を開始した。富士山の溶岩はシリカ含有率が50%〜51%である。これは流動性がちょうど良く、円錐火山(コニーデ式)を形成するのに適している。その溶岩流と火山灰(火山弾)は愛鷹火山と小御岳火山の土台に積み重ねられ、あるいは堰き止められて富士山は高度を得ていく。富士山が高くなったのはこれが理由である。
 古富士火山の北側には現在の河口湖・西湖・精進湖・本栖湖が一緒になった「せの湖(うみ)」と呼ばれる湖が横たわり、東には現在の山中湖と忍野が一緒になった「宇津湖(うつこ)」が横たわっていた。
 古富士火山は爆発的な噴火を繰り返し、高度も3,000mぐらいになったといわれている。このときの火山灰は関東地方に降り積もり、関東ローム層(赤土)となった。
 古富士火山の時代はウルム氷河期で山頂付近には万年雪が堆積しており、その万年雪が噴火とともに溶け出し大量の泥流を発生させた。現在の厚木付近まで流れたようである。
 その後、古富士火山は活動を停止し、植生も進み古富士火山の表面に腐葉土を育んでいった。現在の古富士火山層である。


約8万〜1.5万年前の富士山周辺


新富士噴火

 古富士火山の山頂から新富士火山の噴火が始まった。現在の富士山を形成する噴火の始まりである。新富士火山の噴火は古富士火山の噴火と違い、溶岩流を流す火山である。古富士火山の噴火は爆発的な噴火(スルツウェイ型噴火)だが、新富士火山の噴火はハワイ型噴火である。
 現在でも新富士火山の溶岩流の跡は観察できる。特に桂川を下り大月付近にまで達した猿橋溶岩流は20Km以上も溶岩が流れた。その他、梨ケ原溶岩流、三島溶岩流、岩淵溶岩流など当時の溶岩の流れた跡がいたるところで観察できる。
 爆発的な噴火と違い溶岩の流れる噴火はおだやかで危険は少ない(溶岩が向かってきたら危険だが…)。しかし、新富士火山の噴火の全てがハワイ型噴火ではない。時には噴出物を大量に出すストロンボリ式噴火とハワイ式噴火を繰り返していることも事実である。
この時期、東の宇津湖は干上がり忍野湖を経て忍野八湖と山中湖へと姿を変えた。北では河口湖も出現し始めた。

写真は、雁の穴溶岩洞窟群


約1.1万〜7千年前の富士山周辺


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