富士山と富士五湖

トレッキング

富士登山（吉田口から5合目へ）
▲2,300m(1,000-1200m)

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富士吉田の浅間神社はかつての富士登山への出発点である。
昔、女人禁制の山でもあった富士山はここから頂上を目指して旅立ったのである。
現在では浅間神社から登山する人は少なく、たいてい富士スバルラインで５合目まで行き、そこから登山するのが常となっているのだが、本当の富士山の魅力は５合目より下にあると言っても過言ではない。
基本登山ルート解説

さすがに浅間神社から５合目を目指すのには辛いものがあるので、ここでは中野茶屋からの出発を記してみよう。
浅間神社脇に舗装された道路が富士山に向かって延びている。

一見すると何の道路か判らないが、この道が富士山５合目まで通じているとは夢にも思わないだろう。（通称、滝沢林道。米軍の都合で作られた道だ。）
そう、有料道路を通らなくても５合目まで行けるのである。
現在は５合目まで舗装されているが、雨や工事ですぐに通行止めになったりするので注意が必要である。
それでも、４合目下まではたいてい行けるので、どうしても５合目にこだわらなければお勧めできる。

浅間神社脇を車で出発して中野茶屋に到着するまでに色々な公園にも出会える。
まず下からパインズパーク（芝生公園）、ここは広大な敷地に芝生が植えられており、１日中ゴロゴロ遊んでも良い。
ここだけでも十分遊べるので、レジャーシートとお弁当、そして遊戯玩具を持っていけば小さな子供連れでも満喫できる。
　また、敷地内には林間部分も用意されており、バーベキューもできる。更に林間部には小さな小川等もある。

　さて、中野茶屋まで車で行くと「歩いて５合目に行く」か「車で５合目に行く」か選択をしなければならない。

ここから本格的な登山道の始まりである（実際には馬返から）。

　　しかし、心配しなくても登山道と車道は途中何度か交差するので適当な場所から登山道に入っても良いのだが、地元の人でなければどこに登山道があるか判らないだろう。

車で５合目に向かうなら運が良ければ、５合目下まで一気にたどり着ける。スバルラインの人たちより登山口近くに到着できるのである。
車は車道の空いている場所に駐車できるが迷惑駐車だけは避けたいものである。当然、５合目駐車場には入れないが、徒歩で行くことは出来る。

中野茶屋周辺に車を停め、登山道で５合目を目指すなら半日程度を要するだろうから、５合目からバスで引き返すか更に頂上を目指すか計画しなくてはいけない。
しかし、足に自信があるなら５合目に行って引き返すのには１日あれば十分である。
中茶屋を更に車で上まで行くと「馬返」と呼ばれる場所があり、ここにも車を停められる。
馬返に行くのには、中野茶屋の敷地内から車で奥に入る（途中から舗装道路になる）。

１合目、２合目、３合目と森林地帯を登っていくと様々な木々、山野草、小鳥、小動物があなたを迎えてくれるだろう。

　「合目」って山を十等分してあると思うけど、「米を撒いて歩くと１合マスが無くなるタイミング」とか「馬で夜間歩くとき１合の油を使用する区間」だと昔の人は言います。どうなんでしょう？

実際に歩いてみるとわかるのだが、登山道が結構荒れていたりするのである。
それだけ廃れてしまったのだが、現在でも保全活動が行われている。
４合目までに植生の変化を観察しながら歩いていくと、いよいよ植物の植生に劇的な変化が現れる。
突然下界が開けるのである。標高にして２，０００ｍ付近。森林限界である。

　ここまでくれば５合目はもう目前。登山道も勾配を増してくる（現在は舗装道路を歩くので苦痛はない）。
しかし、突然開けた風景に自分の道のりが重なり感慨も無量である。
５合目付近では、５合目以上の登山道、滝沢林道車道を歩く事になる。
反対側から今から頂上に上る登山者とすれ違うことになる。
その登山者の歩いてきた方向には有料道路駐車場、売店がある。
売店脇には小御岳神社があり、そこでお払いを受けるのも一興。

時間に余裕があれば更に頂上を目指すも良いのだが、私のお勧めは「御中道」巡りである。
御中道に付いては更に本ページで詳しく触れたい。
５合目に至る登山道は登山者も少なくすれ違う人もいない。シーンとした風景の中に小鳥のさえずり、木々の擦れがこだまして人間を知る。
常に聞こえるのは自分の足音だけである。

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