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『勝山記』の延徳2年(1490)の記事を見ますと、この年は、日でりや、大雨、大風が続き、農作物の収穫は皆無となり、全国的な大飢饉となりました。「牛馬人民ともに餓死するものが無限(かぎりなし)」であったと書かれています。
そんななかで「天下ニ此年、ササラヲ老若共ニスル事無限…」とあり、「ササラ」(簓)が大流行したとあります。簓は日本の民俗楽器の1つで、竹の先を細かく割って束ね、音を出す楽器のことをいい、その音の拍子に合わせて踊る、ことを「ささら踊り」といいます。人ぴとは、ささらを踊って飢饉の退散や五穀の豊作を神に祈ったことと思います。
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