黒岳
▲1,793m(250-900m)
右最高部が黒岳
中央鞍部はすずらん峠
左最後部は破風山
黒岳は御坂山塊最高峰の山である。
河口湖から黒岳を望むとその名前の通り黒っぽく見える。
しかし、「御坂山塊最高峰の山」と言ってもアプローチによっては200mしか登らないルートもあれば、900mも登るルートもある。
河口湖から見る黒岳は「あんなに高く、簡単に登れそうも無いのだが、裏にまわると、芦川村新道峠下まで舗装道路が延びており5分程度で御坂の尾根に出る事ができる。
黒岳頂上では東西南北の十字にルートが開けている。
東ルートは御坂山を拠点に、御坂峠を超えて辿りつく。御坂山はさらに三ッ峠へと続く。
西ルートは新道峠を拠点に、御坂山塊の主稜線から辿りつく。
南ルートは河口湖(広瀬地区にある天水の湯付近)へと通じる道が1996年に「富士山を学ぶ会」によって整備された。
(私もまだ通った事が無いので詳細は不明だが、ロープ場があったりして踏まれているとのこと)
北ルートはドンベイ峠を拠点に釈迦ヶ岳と黒岳のアプローチとなる。
頂上はブナ林に囲まれ広いが展望は無い。しかし、南ルート方向に5分ほど歩くと富士山と河口湖が望める露岩地がある。
黒岳直下を走る舗装道路
釈迦ヶ岳より |
南側露岩地より
河口湖と富士山を |
山頂の標識 |
黒岳を含めた「お勧めなコース」は御坂峠と新道峠の東西ルート区間にあると思う。
御坂山塊主稜線は富士山と河口湖の素晴らしい風景を演出してくれるからだ。
黒岳そのものは展望を望めないが、破風山を通過する辺りから素晴らしい展望が開けてくる。
もっと欲張って、釈迦ヶ岳と黒岳を一緒にまとめたコースを紹介しよう。
芦川村ドンベイ峠を拠点に両方の山を攻めるルートである。
河口湖(大石)の新道峠登山道を出発し、新道峠に至る(2時間)。
富士山に当たる光線の良い午前中に、新道峠からすずらん峠まで御坂山塊主稜線をハイキングし(30分)、すずらん峠から芦川村に降りる(30分)。
すずらん峠から芦川村に下り終えると舗装道路が出現する。
その舗装道路をドンベイ峠(日向坂峠)まで歩き(30分)、釈迦ヶ岳頂上にアタックする(1時間)。
釈迦ヶ岳にて昼食を取りながら裏から黒岳を望む。
下山してドンベイ峠に戻り(1時間)、そのまま峠の道路を横切り黒岳にアタック。
黒岳へは北側の樹林地帯を突き進み山頂へ(1時間20分)。
途中小さなピークを越えると新道峠下まで延びている舗装道路に通じる登山道が現れる。
登山道は静かな樹林地帯で途中のピークを越えるまではさしてきつくない。
ピークを超えて黒岳への登りが始まると勾配が急になってくる。
どこまっでも続く樹林地帯で展望は良くないが、自分の足が踏みしめる足音は気持ちが和む。
目の前には樹林の間から黒岳山頂が覗いている。
黒岳の頂上が近くなると傾斜は更に増し、ハードな行程の影響が出始める。
途中、「あそこが頂上か?」と思わせる雰囲気になるが御坂山塊一の山…まだ先だ。
やがて登山道が緩やかになり黒岳頂上のやや東に飛び出す。
黒岳山頂は展望が良くなく、廃れた山小屋が存在している。
風景を楽しみたいのなら山頂から南に向かう登山道がある。
その登山道を5分ほど歩けば露岩地で河口湖と富士山の展望が楽しめる。
黒岳を立ち去る時間には夕暮れが近づき、朝通ったすずらん峠から新道峠へ逆にハイキングする(50分)。
黒岳からすずらん峠に降りていく主稜線の登山道はやや急なので注意する事。
また途中で二またに別れている部分もあるが途中ですぐ合流するので心配は無い。
夕暮れの富士山は朝見た富士山と違い奥深いと感じられるだろう。
新道峠付近の絶景ポイントで富士山の夕暮れを堪能できれば堪能して欲しい。
しかし、まごまごしていると暗くなるので、装備や下りに配慮して欲しい。
くねくね曲がった登山道を来た場所へと帰れば(1時間)行程の終了である。
結構ハードなコース(山登り3回分)だが温泉(天水の湯)にでもつかって疲れをほぐすのも良いかもしれない。
同じコースを新道峠下の舗装道路から始めても良い。
上のコースより3時間ほど時間が節約できる。
新道峠登山道入り口(8時)->新道峠(9時30分)->景色を堪能->すずらん峠(10時30分)->舗装道路へ(11時)->ドンベイ峠(11時30分)->釈迦ヶ岳(12時30分)->昼食を取ってドンベイ峠に戻る(2時30分)->黒岳頂上(4時)->黒岳露岩地往復(4時30分)->新道峠(5時30分)->登山道入り口(6時30分)
上の行程は時間の余裕を取ってありますが、途中で「無理だ」と感じたらエスケープコースを選択して欲しい。
特に、日の入り時間には注意を…懐中電灯も忘れずに持参すると良い。
◆ホーム
/ 富士山周辺の山
/ 御坂山塊
/ 黒岳
|