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では閉じた水槽内で不足する成分とは何でしょう? 肥料の3大要素は、チッソ・リン・カリです。 チッソは、葉や枝等に。 リンは、実や花に。 カリは、実や花や根に。 必要だと言われています。 そして水槽内では、チッソは魚の排泄物から生成され、リンは残り餌から生成されます。そうすると必然的に不足する成分はカリと言うことになります。 つまり、水草水槽の肥料はカリを主体としたリン含みの肥料だということが言えます。 この園芸肥料は成分表示を丹念に調べるときっと見つかります。 注意:葉色が薄かったり(肥料不足)、茶色がかったり班点が出る(カリ不足)等は養分不足なので肥料を徐々に施すように。 ただし、葉色が薄い=光量不足。茶色がかったり班点が出る=底砂の通気が悪い(カリは根に効くが理由になりますね、つまり根の問題)。 も要因なので見極めること。 |
たま肥燻製仕込み(450円程度)
有機肥料配合。 燻製仕込みと言うことで木酢効果を期待して投入。 |
苔等の殺菌効果がある木酢入りと言う理由のみで投入。 しかし、有機肥料配合に注意がいかず、水槽が白濁してしまった。 白濁の理由は有機栄養バクテリアの増大だと思われる。 つまり、餌を大量に投入したのと同じ結果になった。 この考察は強い水の白濁のページで説明済み。 白濁して有機肥料だと知るお粗末な結果になってしまいました。 このおかげで水槽のバランスが崩れ苔だらけの水槽になってしまった。 しかもチッソ分も多いため苔の餌には最適な状態…。 私の水槽で始めて髭状の苔に襲われ、苔との戦いの日々に突入した記念すべき肥料。 結果、私の水槽維持の中でも大失敗の1つにも揚げられる肥料となりました。 大型水槽でいきなり試したことが悔やまれる。 |
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ルームボール(400円程度)
苦土配合(1)。 |
水槽肥料の知識が無い頃試してみた。 試した理由は、 化学肥料が魚に影響を与えるか? 園芸用の肥料で水槽は大丈夫か? 顆粒状なので追肥する時にちらばらず便利。 園芸店ですぐに手に入った。(この成分の肥料が園芸肥料の大部分) 等の理由がある。 結果はチッソ分のおかげで肥料の周りが苔(アオミドロ)だらけに…。 苔は1週間で自然消滅したが勧められない。 |
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硫酸加里(400円程度)
純粋なカリ肥料。 |
水槽内で絶対的に不足する成分のカリを純粋な形で購入。 天然物として「草木灰」があるがカリ分はこちらのほうが濃厚。 粒子が小さい顆粒なので追肥をやり難いが濃厚な分少量で効く。 ただし、すぐに溶解するようなので水替えを頻繁に行うと成分が薄まるような気がする。 液肥(後述のメネデール)よりお得かとも思う肥料である。 効能は根が丈夫になるとの事。(カリの特性ですが) |
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リンカリ肥料(400円程度)
苦土配合(5)。マンガン入り(0.2)。 顆粒状なので追肥が簡単。 |
チッソ分が0なので水草水槽に安心して使用できる肥料である。 顆粒が小さいので溶け出す時間が早いのが欠点か? そのため1ヶ月に一度与えすぎない様に砂に追肥する。 もう少し顆粒が大きければ2ヶ月に1度で済むのだが…。 とは言え、2ヶ月に一度の追肥でも十分のような気がする今日このごろ。 水槽起ち上げ時に与える肥料としても重宝している。 「テトライニシャルスティック」の代用として考えれば良いかも? マンガンが魚(水草)にどのような影響があるのか不明な点が課題でもある。 なんとなく、かえって良い様な気がするのだが…。 |
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リンカリ肥料(400円程度)
顆粒状が大きいので追肥が簡単。 |
現在追肥として常用にしている肥料。 チッソ分が1.5だが水草水槽に影響は出ていない。 顆粒が大きいので扱いやすい。 1ヶ月に1度与えすぎない様に砂に追肥する。 約2〜3ヶ月で水槽の底一面になるようにバランスを考える。 丁度、肥料がバクテリアで分解されるサイクルを維持して与えると良い。 |
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ハイポネックス開花用(450円程度)
液肥なので追肥が簡単。 |
チッソ分が無いので水草水槽に安心して使用できる。 まずはこの肥料から始めると良いと思う。 熱帯魚用品の液肥を買うよりは断然お得。 使用時は水で10倍程度に薄めて使用すると扱いやすい。 園芸肥料で水草に挑戦するならお勧めできます。 |
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メネデール(400円程度) 植物活力素(肥料ではありません)。 |
これは肥料ではない点が上記と異なります。 成分表示も無いのですが、カリを主成分として鉄を2価含んでいるらしい。 水草愛好家の間では古くから使用されているようであり、実績もある。 上記のハイポネックスと混ぜて水替えの時に使用すると良い。 ただし、Fe++は水草の葉を溶かすようなので与え過ぎに注意すること。 その他の製品に「植物活力」をうたった製品があるが、確認したことがありません。 |
いかがですか? 参考になるでしょうか?
まぁ、失敗もありましたが(理由がはっきりしているので勉強になりました)、肝心なのはチッソ分の無い肥料を園芸コーナーで探せば良いのですね。
園芸肥料は成分表示があるので探す時に役に立ちますよ。
液肥は水で薄めて容器に入れておけば水替えの時便利です。
<-私はオイルを挿す容器を購入して、ハイポネックスとメネデールを混在させ水で薄めて、水替えの時適当に施します。
熱帯魚コーナーの液肥よりは段是お得です。容器はシャンプーの空きでも代用可能。
追肥(顆粒)は、リンカリ肥料を1ヶ月〜2ヶ月に1度砂に挿します(時々ばらまく時も)。
ちなみにカリは養分としての肥料ではありません。植物の成長調整に必要な成分です。
現在試したいことは、メネデールの代わりに硫酸カリを容器内に溶かし込んで、ハイポネックスと一緒に薄める。
更に木酢原液を少量混ぜた液肥を作成して与えてみる。
木酢原液は使用法を誤ると、とんでもないことになりそうなので、試験水槽で追試したいと思います。
結果が出たらこの文章の部分が結果になると思いますので期待してください。
…その後の感想…「PHを下げるだけだなぁ」ってな具合です。
<-木酢原液=苔退治として最近話題になっている。園芸では植物の活力元や殺菌として使用される。
以下商品効能から引用…。
木酢液とは、炭焼窯の煙を集めて冷却、液化して沈殿させたものです。
成分は、蟻酸・酢酸・プロピオン酸等。(この表示は植物活力や殺菌をうたった製品と同じような気が…)
効能は、植物の病害虫に効果、植物の活力の元になる。
さらに、
犬や猫が近づかない。
生ゴミの臭いが消える。
家畜の糞尿処理に利用できる。
との事。
さて、定着した肥料の発表です…。
砂に刺す追肥は肥料が1ヶ月程度したらこなれてくる事を想定して「もう枯渇しているかな?」と思われる部分に微量に施す(リンカリ肥料)。つまり、同一個所に肥料を与える好意は3ヶ月以上先の事となります。
ちなみに液肥のタイミングは適当です。適当ですが、水替えの2日ほど前に与える事が多いです。何故なら水替えまでに水草が養分を吸い取っているような気がするからです。
「適当」と言う事は水替え直後にも液肥を与えるときがあります。おそらく、水草の葉を観察していて「必要かな?」と感じるからでしょう。
ちなみに液肥はメネデールとハイポネクス開花用のミックスを微量。木作原液は効果が不明なため未使用となった。
《参照:葉と根を考える》