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レッド・カボンバ(手前) マヨール(右) |
レインキー | アヌビアス・ナナ(左下) ミクロソリウム(右) |
ハイグロフィラ |
さて、CO2添加も順調に行い、水草を維持して4ヶ月経つと、有茎水草が突然増えなくなったり、固体数を減らします。
具体的には、今まで何もしなくても増えていたリシアは増えず、ウィステリアはその固体数が激減します。
テープ状の変化をつけていたバリスネリアなどは先端から枯れ始めます。
水草全体のバランスが悪く固体数が減る場合には、照明器具の老朽化が考えられますが、照明も十分なのに有茎水草の調子が悪いときには、水槽内の水が強くなってきたと考えられます。俗にこの状態を「こなれてきた」とも言います。
大きめの水槽では、もう少し遅くこの状態がやってきます。6ヶ月以降。
原因は、砂にあります。砂の目が詰まってきて有茎水草の育つ環境でなくなってきたのです。
また、水質の変化もそうです。CO2添加の結果として、水質が微妙に変化して(弱酸性系に移行したと考えられる)、その環境下にとって都合の悪い水草は固体数を減らしていくのです。
考えてみれば地上の植物分布もそうですね。
極端ですが、火山噴火後に一面を支配する草花、いわゆる荒れ地。次が草原。森林とその環境変化によって植生が変化していきます。
水槽という閉じた空間内にも同じことが起きるのです。まさに小さな世界です。
しかし、しかしですよ。このような状態になると水草水槽の深みが始まります。(せっかく強い水にしたんだもの) つまり、本等に書いてある「むずかしい水草」の生育環境が出来上がったということなのです。 ベテランの水槽になったとも言えます。変化は先に書いた有茎水草の頭打ち状態がそうです。ただし、このころには照明器具の老朽化がやってきているはずなので十分注意が必要です。単に照明器具の老朽化がきただけなのに「ベテランになった」と勘違いしてもいけません。 また、照明器具だけでなく、肥料の欠乏かも知れません。見極めが大切です。 これらのことを考慮しても「おかしい」と感じたら強い水ができたのです。 では、難しい水草とはなんでしょう?それは、エキノドラス、アポノゲトン、クリプトコリネ等の通好みの水草を言います。 これらの水草の生育環境ができたとでも言いましょうか? そのせいか、これらの水草の値段も高く(1000円〜)今まで手が出なかった人も「よし挑戦してみるか」と感じ始めると思います。 そして、その変化に富んだこれらの水草の魅力にはまり、レイアウトもいつしか水草中心のレイアウトに変化していくことでしょう。 中には、このような状態を早く作るためにピートモスなどを水槽の立ち上げ時に入れる人もいます(水質を弱酸性にする)。 以上の水草を中心にレイアウトを楽しむ人には有効でしょう。 |
アポノゲトン・リギディフォリウス | アポノゲトン・クリスプス | エキノドルス・ルビン | レース・プラント |
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水槽内は、長い月日をかけて変化していきます。植生の変化もそうです。私は、せっかくの変化を楽しんでいます。(たまにリセットしてレイアウトを楽しみますが)
総合的な注意は、水草環境を突然変える行為は危険を伴います。例えば水槽内が弱酸性に傾いているのに大量の水替えをすると、その変化について行けず、水草が融けます。
特に上記の水草は1晩で無くなる可能性もあります。浸透圧の違いで、細胞が破けるのです。
くどいようですが、自分の好みに合わせて状態を維持するコツを捉えることが大切だと思います。
うーーん。奥は深い。
《参照:葉と根を考える》