富士山と富士五湖

特集

　富士吉田市では時々不思議な現象が起こっている。富士吉田市は、これといった観光地も無い街なのだが、「いとりきはどこですか？」という質問が街のあちらこちらで問い掛けられている。

　ここでいとりき（糸力）の説明をしなくてはいけない。糸力の大将（マスター）である宮下さんは、もともと富士吉田市の出身。若い頃は各地で修行をし、一時はトンガの料理番にならないか？といわれたほどの人物。1980年ごろ甲府市に地酒の店をオープンさせ、山梨県に地酒ブームを巻き起こした。
その後、1990年ごろ生まれ故郷である富士吉田市に戻り、地酒の店（現在の糸力）をオープンした。お店の評判はたちまち伝わり、地元はもとより県外からもその味と地酒を求めて人が集まるようになった…。
と、まぁ、ここまでは地元にある有名なお店の物語だが、現在、日本中から糸力を求めてやってくる人々の多くは地酒が目的ではないのだ。もちろん、そちらを目的にしてやってくる人は大勢いる。

しかし、今は何故か様子が少しばかり違うのである。

　地酒の糸力を有名にしたもの、それはズバリ、カレーである。
「地酒屋でカレー？」と疑問に思われる人も多いことだろう。そのとおりである。
ことのおこりは、お店の裏メニューで出されていたカレーが時々常連さんに出されていた。糸力の大将は元来、洋食を主としていたことは知られざる事実。その裏メニューであるカレーをコピーライターである糸井重里さんの口に入った瞬間から様相は一変した。
氏曰く、「世界一美味しいカレー」であるようだ。何はともあれ、そのときから富士吉田市には芸能人をはじめ、多くの人々が街角で「糸力はどこですか？」と訪ね歩く光景が頻発した。確かに一見さんにはお店の場所が難しい。

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　そんな2003年夏のある日、道の駅かつやまのある勝山村村長（注：富士河口湖町合併前は勝山村）が、富士吉田市にある糸力を訪ねてきた。「道の駅かつやま」の呼び物にイトリキカレーを出したいということだ。
「道の駅で経営を予定しているレストランにイトリキカレーを卸して欲しい」という村長（小林村長）の情熱に感じ入った糸力の大将…、つまり、「それでは…」ということになった。
　「道の駅で本格的なカレーを提供する」という共通の目標に双方が奔走し、何度も試作した。情熱もスパイスも競演する。

そして、糸力と道の駅かつやまは融合した

　2003年9月12日、道の駅かつやまにイトリキカレー誕生！

初日レポート ↓
9:30分：旗を持つ糸力大将	→	9:45分：準備に余念の無い厨房	→	9:50分：明るくて広い店内
				↓
勝山村村長（右奥）より記念品を贈呈	←	偶然立ち寄ったそうです	←	入場者第一号は東京都の大仁田ご夫妻
↓
糸力大将が自らサービス	→	横浜からツーリングで立ち寄りの皆さん	→	ドリンクは200円で飲み放題
				↓ あがり

道の駅かつやま売店2階のレストランにイトリキカレーはあります （分かりづらいのでご注意）
メニュー ココナツカレー 650円 ざるそば 450円 ビーフカレー 650円 天ぷらそば 450円 キーマカレー 650円 山菜そば 450円 ドリンクバー 200円 特性ラーメン 500円 「そば」も「ラーメン」も糸力特性です

初日を終えて糸力大将、ホッ

道の駅管理人の倉沢さん

大好評、富士山の水もあるよ

イトリキカレーは横浜カレーミュージアムでも味わえます（2003年10月9日〜）

　いかがですか？河口湖の新名所、「道の駅かつやま」のイトリキカレー。お持ち帰りもできますので、釣や公園でのお食事にどうぞ。ただし、ゴミだけはマナーを守ってね。
「河口湖に行っても食べるところ無いよ〜」と思っていたあなた。富士吉田市で糸力を発見できなかったあなた。イトリキカレーファンのあなた。

さぁ、道の駅かつやまに行ってみよう…。

糸力公式HP

イトリキカレー通信販売

2003年9月

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