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意外に面倒だった水替え

 さて、熱帯魚(アクアリウム)を始めると良く聞かれる言葉に「水を替えるのって面倒くさくないの?」って質問があります。
結論から言うと、飼育している本人は夢中なので面倒だとは思っていません。
レイアウトの気に入らない部分を直しながら、砂の汚れに気を遣いながら、魚の数を確認しながら、水質や汚れから今回の維持は旨くいったと思いながら、…とにかく色々思いながら水替えを行っているのです。
「面倒くさいなんて、そりゃあなた…」

と思っていたのも1年間。いやむしろ1年も楽しかったなんて我ながら見上げたものです。
特に水草水槽にすると、1週間に2回は水替えを行っていた頃もありました。
それでも楽しかったのですから…。

 60cm水槽を2本維持していた頃は、20リットルのポリタンク(キャンプ用品コーナーで見つけた蛇口付き)とバケツを駆使して、最低1週間に1回は水替えを行っていました。
中型のバケツに3杯汚れた水を取り出し、20リットルのポリタンク1杯の新しい水を注入。
約1/3量を1週間に1度交換していたことになります。
それを2槽分、疑うことを知らずに苦もなく行っていました。

 そして更に大型水槽を導入することにより、水汲み場と水槽の間を往復する回数が増えました。
そうですねぇ…。20リットルのポリタンクで、60cm水槽に2回。大型水槽で2〜3回。
特に大型水槽は1度に40〜60リットルの水替えしか出来なくなったわけですから(出来ないのではなく、体力的に辛い)1週間に1度では間に合わず、1週間に2回の水替えを余儀なくされました。
つまり、1週間に1度は80リットルの水替え、その中日に40リットルの水替え…。つまり、1週間に120〜140リットルの水替えを行っていたのです。重さにしてなんと120Kg!
それが排水の水も含まれるので、2倍です。
時間にすると1度にかかる時間は30分程度です。たまに1時間も水替えをする時もありました。
とは言え、2週間も水替えをしない時もあったので当てにはなりませんが…。

 このおかげ?で、水槽はすこぶる元気。苔知らずの元気な水槽。もちろん何のトラブルもありません。
しかしながら、楽しみで行うというのは恐ろしいもので、苦痛に感じていなかったのです。
でも、初めて水槽を立ちあげてから1年になろうとすると、1週間に何度も行っていた水替えも、1週間に1度。そのうち2週間に1度ということも珍しくなくなりました。
おそらく、2週間水替えを行わなくても問題が無かったので、調子にのったのでしょう。
そうなると人間駄目なものです。1週間経っても「まだ大丈夫だろう」なんて思い、2週間目でも「まだいいか」なんて思ったりする。
そのうちに苔が付き始めたりして、大掃除になったりする。すると面倒くさいなんて思い始める。
傍から見れば、とっくに面倒くさい事なんでしょうが、私は気が付くまで1年近くを要しました。

少しは考えてみよう

 いままで、ポリタンクで水替えを行っていたのにも訳はあります。
1.水の確保場所まで遠いこと。
2.水の排水場所も同じ場所で遠い。
遠いといっても5mほどですが…。
そこで、家にお風呂ポンプがあることを思い出し(以前から本等で活用法は知っていた)、本格的に活用する道を模索してみました。
そして、「どうせやるなら楽をしよう」です。やはり私は「やると決めれば」本腰を入れるようです。

 まず、水替えのたびにポンプを出したり締まったりするのは面倒です。排水も楽にしたいです。
できれば水道の蛇口に直接ホースを取付け、ひねればジャーが理想です。しかもお湯が出る。
そこで、一番近い水道の構造を調べましたが、どうしてもお湯が混ざった後に新しく管を取り付ける構造になっておらず、水道管そのものに細工をすることが出来ませんでした(これじゃ改築だって…)。
やはり、お風呂ポンプを活用するしか手はなさそうです。
 次に、水槽までの配管をどうするか?です。近くまで水を運んでポンプを使用では芸がありません。
そこで私は思いました。「そうだ、天井にホースを通そう」
こんな具合です。


天井の隅にホースを固定する器具を取り付け、目立たない場所にホースを這わせる。
洗面台は水が溜まる構造なので、ある程度お湯を溜めればそこにお風呂ポンプを漬け、SWを入れればOKなはずです。
排水もホースを使用し、家の外に吐き出せばOKなはずです。
計画を想像し、部屋をにらみ、シミュレーションしてみる。できた!
早速部品の調達を行うことにします。

部品と運用状態

1.お風呂ポンプ(未使用で家にあった)。
  天井まで高さ1m50cm。水槽まで5m。
  この距離でも問題なく水を吸い上げます。
2.水槽に水を入れる際の手元蛇口(新規購入。あると便利)。
  手元でねじれば水が出るタイプ。
  出口がシンプルになり使いやすい。
  大きいと水槽内部への引き込みに困難。
3.ホース10m。普通の園芸ホース。
4.上下に振ると排水できる水槽掃除用具(既に購入済)。
  水草水槽ではこれが使いやすい。
  チュルチュルポンプでは砂の掃除が困難(買ったけど使っていない)。
  思ったより、細部や砂の中が掃除できて便利。
  通常のホースに連結できる。1200円程度。

まぁ、これだけで準備万端でした。
出来上がりは、「なんで早くからしなかったのだろう」です。
まぁ、今まで本人が気に入ってやっていたので仕方ないですが・・・。
この方式により、今まで大型水槽で60リットル程度(1/5)の水替えしか出来ませんでしたが、ポンプを利用することにより大量(1/3)に水替えを出来るようになりました。
そしてこれ以降、本当に1〜2週間に1度程度の水替えになってしまいました。
幸いにも私のところでは水が良いためハイポも投入せず、1/3の水替えを一気にジャブジャブ行っても魚に影響が出ていません。
時々温度を下げすぎて(21度)ディスカス君が不機嫌になりますけど、とりあえず元気です。

今では、
1.外にホースを伸ばし、掃除器具に取り付け。
2.器具を上下に振って砂の掃除。
3.ある程度きれいになったら、排水を続けながら、ポンプを準備。
4.排水終了と同時にポンプのSWをON。
5.その間に別の水槽の排水を行う。同時にガラス面の苔を適当に取る。
6.この手順を別の水槽に次々に行う。
という作業手順です。時間にして30分。
しかし、同じ30分でも替える水の量は格段に違います。
排水は自動的に出て行くし、給水も自動。また一つ道を究めました。
「ああ、こんなに楽で良いのかしら…?」

と思ったのもつかの間、この自動化により事件が起こったのです。
例えていうなら、オートマ車の事故です。

 人間、緊張感が無いと思わぬ失敗をするものです。また新技術の導入には人間の操作ミスが付き物です。
つまり、2つの事件が起きてしまいました。
「水を水槽からあふれさせて水浸しにしたんだろう」って?
甘いです。まぁそれも経験しています。しかし、水浸しは拭けば直ります。そう、2つとも取り返しの付かない事件だったのです。

またまた謎を残しつつ次回に続く…(合掌)。


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