告知:令和6年度歴史文化講演会 主催:古谿荘に親しむ会 主題:葛飾北斎は凱風快晴をどこから描いたのか 日時:2024年6月15日(土)15:00〜(受付14:45) 場所:富士市富士川ふれあいホール多目的室 無料:一般参加者は60人程度(申込不要)
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久保覚: 1963年(昭和38年)山梨県河口湖生まれ 20代はSEとして竹中工務店と共同で人工知能CADの開発、SONYと共同でA1タブレット開発。 1995年、河口湖に戻り富士山の情報発信サイトを立ちあげるかたわらコンピュータ技術書や小説を出版。 特に富士山のライブカメラは設置数30を超えるほど富士山周囲に配置し、マスコミに多数出演。 2010年ごろより地域の歴史に興味を持つのを契機に、365日360度網羅した膨大な富士山画像と画像処理技術の成果として江戸時代に描かれた浮世絵の場所特定を始める。 2017年、葛飾北斎の凱風快晴の場所特定を扱ったNHK歴史秘話ヒストリアに出演。2021年、葛飾北斎の秘密としてNHK歴史探偵。2023年の正月特番で山下白雨回として出演。
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葛飾北斎の凱風快晴は秋の赤富士の山梨説が流布されていますが、初夏の早朝静岡で描かれています。 また、画は一般的に秋のイメージと言われていますが、地域からの富士山を知らない赤富士と鱗雲の根拠に頼る御用学者の知識不足には閉口するばかりです。 講演では諸々含めて200年の論争に終止符を打ちます。 |
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富士川付近のスケッチは他の冨嶽三十六景の画に流用されています。 |
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講演では凱風快晴以外の浮世絵にも言及します。 山下白雨は富士宮市からのスケッチです。そのトリッキーな手法は実に面白いもので200年の謎は解けました。 決して2000mもの上空から描いたと唱えるご都合主義の解釈ではありません。 |
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また、そのスケッチは甲州伊沢暁に流用されており、こちらの富士山の謎も解けました。 |
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甲州三島超の富士山稜線の凹凸は絵の中央の木の皮と一致しており、他の要素も前景と相似しています。前景の旅人は何に喜んでいるのか近くの傍観者は何を思うのか。 このように新発見によって画の見方が変わる瞬間が面白いです。 |
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神奈川沖浪裏の画はアニメーション効果です。波は一般的に言うシャッターの目という浅い表現ではなく、日本の歴史的経緯で生まれたものです。
葛飾北斎の画はそのインパクトからあらゆる知識人が後付けで色々なことを発言し、それが事実のように流布しています。結果論から絵を解釈するという行為は作品の本質や歴史的事実に迫るときある種の危険性をはらんでいます。
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