〜山中湖との出会い〜
山中湖と私にとっては縁の多いところである。はじめての出会いは小学生の修学旅行。この時はただ富士山が目の前にせまり異様に大きかったことを覚えている。第2の出会いは学生時代。題材を求め何度か車で出かけた。そのころはススキなど自然を背景にモノクロで人物を撮影した。
私は湘南海岸そばで生まれ、大磯の小高い山越しに見える富士山の絵を良く描いていた。のちに東京都杉並の富士見ヶ丘に住み、当時はスモッグも少なく高台からよく富士山が見えたのを覚えている。その後渡米し、ロスアンジェルスで16年間広告写真の仕事をしてアメリカの寛大さを感じつついろいろ学んだ。'86年、一転。自然一体の生活をしたく生まれ故郷の相模川の河口から源流の山中湖に移り11年目を迎えた。
風景写真とは全く無縁に過ごしてきたが、富士山麓の素晴らしい環境で今後のライフワークを変えてくれた。今、森も動物も共存共栄、運命共同体であることがひしひしと感じられる。東京から100キロ、車で1時間半の近くにあり、これだけ自然が残されている所に住んでいる幸せを感じつつ、写真を通し自然の美、大切さを訴えていきたく思います。 |