ここ最近、星好きの間で話題になっているのがオリオン座にあるベテルギウス。 冬の大三角としても有名なほど明るい星なのですぐに見つかると思う。現在富士五湖TVの高感度ライブカメラでも午後6時過ぎから観察できる。 https://live.fujigoko.tv/?n=28&b=0 |
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話題となった理由は、このベテルギウスの明るさが暗くなったと報告があったからだ。もともとこの星は変光星と言って周期的に星の明るさが変わる。 しかし最近、この星の明るさが過去に無いくらい暗くなった。
何故暗くなると1年以内に星が爆発するのか?
それは星の組成と関係する。私たちの太陽は現在水素を主体にし、核融合によってヘリウムを生み出している。太陽の質量なら水素からヘリウム反応はゆっくり進み、100億年で一生を終える。 一方、ベテルギウスは太陽の20倍と質量が大きいため、水素からヘリウム反応が早く、約1000万年の一生だ。つまり、太陽に比べいつ爆発して一生を終えてもおかしくない星と言われている。
通常、水素を使い果たしヘリウムだらけになると星は赤く膨れてくる。 そして次の段階、ヘリウムは核融合で炭素などを生成しネオンに至り、重い元素は中心から玉ねぎ状にたまる。この反応時星は脈打つので光が変光し現在のベテルギウスの観察状態となる。普通ならいつ爆発するのか宇宙の規模からするとその最後でさえ20万年もの幅がありすぎて誰もその日を正確に予想できない。
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しかし、星の組成がネオンより重い元素だらけになると外周部の軽い元素の核融合のみに頼らざるを得なくなり、結果として熱量が下がり星は光っていられなくなる。つまり暗くなる。これが現在観測されたと話題になっているのである。
そしてネオンは核融合でケイ素にまで至る。この期間が理論的な計算で1年かかる。
1年後、ケイ素は大量の鉄にまで収縮し、鉄はこれ以上核融合しないので膨張のバランスが崩れ星は自重で潰れる。この期間が計算上で2日。この潰れる時、衝撃波が生まれ、星は大爆発する。ちなみに鉄はものすごい圧力でさらに重い金とかの物質を生成し、星は一瞬明るく青白く光る。 この大爆発によって星の内部で生成された様々な物質が宇宙にばらまかれ、後に私たちの体となる。
この世界に水素以外の物質があるのは星の大爆発のおかげでもある。
以上のことにより、ベテルギウスはネオンの段階に至ったとすると残りの寿命は1年だと予測できるのだ。
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ベテルギウスは最近の観測によると地球から642光年。宇宙のレベルから言うと地球から非常に近い。だから目立つほど明るく赤く光って見えているのだが、もし爆発すれば昼間でも満月ほどの明るさで見え、夜間も満月ほどの明るさを保つ。これが数カ月から1年ぐらい続くと予想されている。 |
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前回同規模の星の爆発が観測されたのは、爆発の跡として有名な現在のかに星雲。1054年のことで日本の書物にも記述されている。 よって、1000年ぶりの大事件である。しかもかに星雲は7000光年、ベテルギウスは642光年と非常に近い。
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星は爆発すると軸方向にガンマ線を発射する。もし、この近さで地球が直撃を受けたら生命は死滅する。幸い地球に対して20度ほど軸はズレているようだが、爆発時にその方向が変わらないとも言えない。直撃でなくてもガンマ線が軸線上に乗ると数カ月は地下に隠れる必要があるほど生命に影響を与える。
まぁ、楽観的に考えて星の爆発を見ることができたのなら、日食、ハレー彗星なんかより幸運なことに間違いはない。星の最後を間近に、1000万年の最後を、予想の20万年をピンポイントで経験することになる。
より詳しくは「ベテルギウス 爆発」で検索されたし。以下はCNNより。 https://www.cnn.co.jp/fringe/35147489.html |
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しかし、オリオン座の右肩に当たるベテルギウスが消失すると、あの鼓のような形の星の配置が見られなくなる。夜空から明るい星が一つ消える。 それもやはり大事件だな……
大きな星が七日間燃えるだろう。 雲が太陽を二つ出現させるだろう。 太ったマスチフ犬が夜通し吠えるだろう、 大祭司が土地を変えるであろう時に。 -百詩篇第 2巻 41番-ノストラダムスの大事典より- |
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#考察 #科学 |
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