大月市真木の山奥まで行くと大峠。ここから雁ヶ腹摺山への登山道が延びている。雁ヶ腹摺山の山頂は旧五百円札紙幣の裏側のデザインになった山。そして峠はガンが腹をこするように飛んだことからこの名が付いた。しかし、この日は別の物が腹をこするように飛んでいった…
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地元の人でも知らない人がいる、いや日本人でどのくらいの人が知っているのか… 時々、良く晴れた日の河口湖に超低空飛行で軍用機が飛来する。皆一瞬「なんだ!」と思う。地元の人なんか近くの自衛隊演習場からやってくる飛行機だと思っている人もいる。
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ところが、あの飛行機は遊覧飛行を行っていると説明すると一様に驚く。そう、紛れもなくあれは米軍の富士山遊覧飛行を行っているのである。 おそらく、米政府か軍の偉い人か家族がやってきて富士山見物を行っているのだ。 どうしてこんなことが起こるのか? 一言でいえば富士山上空、更に言うと日本の中部地方の上空は米国領と言っても過言でないからだ。この事実を知らない人が多い。
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これを通称横田空域と言い、上空5,000m~7,000m(場所によって高度が違う)以下の空域は米軍管轄となっており、日本の軍用機はもちろん民間機も通過してはいけない。 横田空域の画像検索へ
さて、この横田空域があるため山梨県に空港ができないわけで、例えば水上飛行機で河口湖を飛び立って東京に行く航路ができないわけです。 それなのに河口湖には正体不明の水上飛行機が着陸して飛び立った事件があったのにもかかわらず、マスコミも自治体もだんまりです。
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皆さんの記憶にあると思うが、日航ジャンボが墜落した日、迷走機が途中から横田管制となり会話が英語になったり、第一発見したのが米軍だったり、でかなり混乱した。良く知らない人は「どうして自衛隊がいち早く現場に行けないんだ?」と思ったかもしれないが、墜落付近は外国の上空だと思えば納得できます?
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さて、もう一つ。「飛行機の航路が海を通るのは墜落したとき海に落ちるから」と教わりませんでしたか?じつは大きな理由はそれではありません。 つまり、本州中部の空域は米国なので例えば羽田から飛び立った飛行機は高度5000m~に急上昇することが難しいのです(急上昇には大量の燃料が必要)。 よって、国内線の多くは一旦海に出なければ空域に引っかかるということです。この余計な遠回りが無ければ日本の空はもっと近道ができるのです。
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ただし悪いことばかりでなく、例えば沖縄にある米軍の空域(2010年嘉手納空域返還)に侵入する敵対国があれば即座に撃ち落されるでしょう。これがもし、日本の空域なら反撃の決断ができない日本政府せいでやりたい放題になってしまいます。ようするに米国領空はそれだけ強く守られているということですね。残念ながら…
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もう一度言います。富士山周辺の上空5,000mぐらいまでは日本の領空ではありません。
以下は大月真木上空を軍用機が通り、富士吉田上空から河口湖上空に遊覧飛行している様子と後日撮影した河口湖を通る軍用機の編隊の近接動画です。
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